司法書士事務所で働いてみよう〜不動産登記事項証明書を読んでみよう〜

2018.03.05 Monday 10:00
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    こんにちは。

    中村司法書士事務所の上野功二です。

     

     

    前回に引続き、司法書士事務所で実際に働いてみたい方(主に司法書士

    受験生または有資格者の方が対象となると思います。)に向けた情報を

    発信していきたいと思います。

     

     

    前回は、不動産登記事項証明書の「読み方」のうち、【建物の表題部】

    についてご案内させていただきました。

    (以下、「登記事項証明書」とします。)

     

     

    今回は、前回の続きとしまして、【権利部(甲区)(所有権に関する事項)】

    の読み方を、注意すべきポイントを交えながらご紹介させていただきた

    思います。

     

     

    前回同様、以下の見本を参考に話を進めていきたいと思います。

    (法務省より引用 http://www.moj.go.jp/MINJI/minji02.html)

     


     

     

    前回、前々回のおさらいですが、

    登記事項証明書は、以下の3つで構成されています。

    (詳しくは、前回、前々回の記事をお読みください。)

     

    ”渋衂

     →「物理的状況」が記載されています。

    権利部(甲区)

     →所有権につき、「権利関係状況」が記載されています。

    8⇒部(乙区)

     →所有権以外の権利につき、「権利関係状況」が記載されています。

     

     

    また、【権利部(甲区)(所有権に関する事項)】

    は、以下の内容で構成されています。

     

    1.順位番号

    2.登記の目的

    3.受付年月日・受付番号

    4.権利者その他の事項

     

     

    なお、前回・前々回でご案内した【表題部】は、

    「土地家屋調査士」という資格をもった方が(代理)申請するのが

    通常で、司法書士は【表題部】の登記は申請しません。

     

     

    司法書士は【権利部(甲区)】、【権利部(乙区)】を(代理)申請します。

     

     

    く建物を新築されたお客様より以下のようなご質問をいただきます。

     

     

    「もう登記の依頼はしましたよ?また登記をするの?」

     

     

    建物を新築された場合、

    1回目の登記は、【表題部】の登記で、

    依頼先は「土地家屋調査士」なのですね。

     

     

    2回目の登記は、【権利部】の登記で、

    依頼先は「司法書士」ということなのです。

     

     

    一口に「登記」といっても種類や依頼先が異なるのですね。

    (お客様にとっては混乱のもとですよね、、、)

     

     

    それでは、例に倣い一つ一つみていきましょう。

     

     

    【権利部(甲区)(所有権に関する事項)

     

     

    1.順位番号

     

      

      所有権に関する登記がされた「順位番号」が記載されています。

      

     

      見本では、順位番号「1」・所有者「登記太郎」と記録されているので、

      この建物について最初に所有権の登記を取得したのが登記太郎だ、

      ということが分かります。

     

     

      <POINT 

      有資格者向けになりますが、

      実際のところ、「順位番号 1」だからといって、必ずしもその不動産

      について最初になされた所有権に関する登記とは限りません。

      

      コンピュータ化される前の登記簿(=閉鎖登記簿)から移記されてい

      る場合、閉鎖登記簿の最後の所有権に関する登記が「順位番号 1」

      と記録されている場合があるのですね。

     

     

    2.登記の目的

     

      

      「登記の目的」とは、

      「,匹Δい辰晋⇒につき△匹里茲Δ癖册阿あったのか?」

      と言い換えることができます。

     

      具体例を挙げると、

      「所有権保存」「所有権移転」「所有権抹消」「登記名義人住所変更」、、

      などがあります。

     

      見本では、「所有権保存」とあり、

      これは「所有権」について「保存」された登記だ、と読みます。

     

      ※法律の世界では、権利につき最初に取得する場合、「保存する」

      と表現します。

     

      

      <POINT◆

      受験生向けになりますが、

      「合併による所有権登記」という登記の目的があります。

      これは、複数の土地を合筆した場合に登記されます。

     

      「会社法上の合併」による所有権移転登記となんとなく表現が似て

      いますが、全く別の登記ですので、要注意ですね。

     

      そもそも、会社法上の合併の場合、登記の目的は「所有権移転」

      ですね。

     

     

    3.受付年月日・受付番号

     

      「受付年月日」とは、「登記の申請の受付がなされた日」です。

      「受付番号」とは、申請の受付の際に、「登記官が付した番号」です。

     

      

      見本の場合、「平成23年7月26日に登記申請の受付がされ、その

      受付番号は25756号だ」と読みます。

     

      <POINT>

      「単なる受付日と受付番号でしょ?」とお思いかもしれませんが、

      実はこれが登記の本質だったりします。

     

     

      少し専門的になりますが、

      登記には「対抗力」といって、第三者に自分の権利を主張するための

      機能が備わっています。

     

     

      この対抗力は原則「登記の先後」で優劣が決します。

     

     

      つまり、自分の権利を第三者に主張するためには、第三者の権利より

      も受付日と受付番号が先である必要があるのですね。

     

     

    .権利者その他の事項

     

     

      権利者の氏名、住所等が記録されます。

      また、登記の目的に記録された権利変動が生じた「原因」もここに記録

      されます。

     

      「原因」とは、例えば「売買」「贈与」「相続」などが挙げられます。

     

     

      見本では、「特別区北郡町三丁目3番3号 登記太郎」がこの不動産

      の所有者だと読むことができます。

     

      なお、専門的になりますが、所有権の保存の登記には「原因」が

      ないため、原因が記録されません。

     

     

    今回は、【権利部(甲区)】の読み方についてご紹介させていただきました。

     

     

    次回は、【権利部(乙区)】の読み方についてご案内させていただきます。

     

     

    最後までお読みいただきありがとうございました。

     

     

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