相続手続 〜相続人の中に海外国籍を取得された方がいる場合〜

2019.01.21 Monday 10:00
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    おはようございます。
    中村司法書士事務所の南です。



    相続手続では・・・

     

     

    ❶ 【遺言が無い場合】

     

    被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本および相続人全員の戸籍を集め、遺産分割協議書を作成し、すべての相続人の方に実印の押印と印鑑証明書の取得、相続する相続人の住民票の写しが必要となります。

    (不動産の登記がある場合は、被相続人の除票が必要)

     

     

     

    ❷ 【自筆証書遺言がある場合】

     

    遺言の検認のために、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本および相続人全員の戸籍謄本、相続する相続人の住民票の写しが必要となります。

    (不動産の登記がある場合は、被相続人の除票が必要)

     

     

     

    ❸ 【公正証書遺言がある場合】

     

    被相続人の除籍謄本、遺言によって相続する相続人の戸籍謄本と住民票の写しが必要となります。

    (不動産の登記がある場合は、被相続人の除票が必要)

     

     



    もし相続人の中に、海外の方とご結婚され、海外の国籍を取得し、日本国籍を喪失されてしまった方がいらした場合・・・

     

    外国国籍の相続人の必要書類は??

     

     

     

     

    <海外国籍の方がご生存している場合>

     

     

    の場合は、海外では日本のような戸籍制度が無い国が多いので、当該外国の公証人の面前で相続人であることを陳述した書面に、公証人の認証文を付けてもらった宣誓供述書を日本文に翻訳したものを用意し、遺産分割協議書への署名、また海外では実印や印鑑証明書も無いので、サイン証明書も必要となります。

     

     

    の場合は、❶と同様に当該外国の公証人の面前で相続人であることを陳述した書面に、公証人の認証文を付けてもらった宣誓供述書を日本文に翻訳したものが必要となります。

     

     

    の場合は必要ありません。

     

     

     

     

     

    <海外国籍の方が亡くなっている場合>

     

    の場合は、当該外国の交渉役場で、相続人の死亡証明書を取得し、更に遡って結婚証明書を取得する必要があります。

     

    そして、お子さまがいらっしゃる場合は、当該外国の公証人の面前で「相続人は自分たちのみであり他に相続人はいない」旨の陳述をした書面に、公証人の認証文を付けてもらった宣誓供述書が必要となります。

     

    またお子さまがいらっしゃらない場合は、海外のご親族を探し、当該外国の公証人の面前で「お二人には、お子さまがいらっしゃらなかった」旨の陳述をした書面に、公証人の認証文を付けてもらった宣誓供述書を作成して確定するか、ご親族を探し出せなかった場合は、お二人が住んでいらしたご近所の方を探し、当該外国の公証人の面前で「お二人には、お子さまがいらっしゃらなかった」旨の陳述をした書面に、公証人の認証文を付けてもらった宣誓供述書を作成して確定する必要があります。

     

    ※上記の書類をすべて日本文に翻訳したものが必要。

     

     

    の場合は、❶と同様の書類が必要となります。

     

     

    の場合は必要ありません。

     

     

     

    日本では戸籍制度があるので、戸籍を取得すれば、結婚によりお子さまがいらっしゃるか、いらっしゃらないかの確定ができるのですが、海外の場合は戸籍制度がある国がほどんど無いため、お子さまがいらっしゃるか、いらっしゃらないかの確定をするのに大変手間のかかる手続きが必要となります。


    上記の証明書を取得するのには、かなりに日数とご費用がかかってしまうことが想定されます。

    また自筆証書遺言の場合、検認するまでは、遺言を開封できないので、中に何が書いてあるか?また財産がどれだけあるのか分からず、手続きのための費用の方が多くかかってしまうことも予想されます。

    また検認しても、遺言が無効になる場合もあり、その時は遺産分割協議をしなければなりません。

    近年、海外の方とご結婚される方も多くなっておりますので、遺言を残される場合は、遺言が無効になりにくく、また検認手続きが不要で、公証役場で遺言が保管されていて紛失の危険のない公正証書遺言をお勧めしております。

     

    何かお困りのご相談などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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